2014年05月09日「龍から学ぶリーダーのあり方」 8
「陽の用い方・天の法則」
「群龍首(ぐんりゅうかしら)なきを見る。吉なり。天徳首(てんとくしゅ)
たるべからざるなり。」ものごとの主とならない龍の在り方」を説いて
います。
吉とは享る(とおる)、物事が通ることを意味し、凶とは享らない、物事が
通らないことを意味しております。
力のある人たちが集まって一致団結して一つの方向を目指しているときは、
とてつもなく大きな仕事が成し遂げられます。
しかし競争して足の引っ張り合いがおきることもあります。このような時
には、もったいない話ですが「陽」の力を発揮することができなくなります。
優秀な人たちの集まり、力のある人達の集まりを群龍と言います。この能力
のある沢山の龍が勢いを持っているときの「陽」の用い方と言うのは、
「首(かしら)なきを見る」といいます。つまり首を出してはいけない、
頭を出してはいけないと言うことです。
龍の鋭い爪、牙はすべて首にあります。だからその首を布で覆い隠しなさい、
と教えております。「威厳とか逆鱗」は人々に好かれません。ですから龍は、
いつも雲の中に首を隠すことをするのです。
雲と共にいなければ龍は力を発揮する事ができません、また雲と共にいな
ければ抗龍となってしまいます。「群龍、首(かしら)なきを見る。吉なり」、
これは、頭、首を出さないと物事がうまくいくと言うことです。
雲の中に首を隠すと言うことを会社に照らし合わせて具体的に考えて見ると
次のような事が思い浮かびます。
単なる競争だけが目的となっていないか、「自分の我欲」だけを実現しようと
していないか、「世のため人の為」になっているかどうか、「全従業員の為」
になっているかどうかと言うことを考えなくてはなりません。つまり常に「大義」
を持っているどうかが大事であります。
陰陽を分けるとすれば「器量」は、陽の力で、「度量」は陰の力です。ただし、
「器量」は陽だけではなく陰の力によって陽の力を発揮しています。逆に陽の
力によって陰の力を強く発揮しているのが「度量」です。
自分の中に陰を生み出していくことによって、「陽が極まらない」、「陽だけに
偏らない」ように微妙な調合をすることです。「陰と陽」は、自由に調合される
ことで尺取虫のように、屈することが出来、伸びることが出来るようになります。
この尺取虫のように「陰陽」のバランスをしっかりと取ることによって「志」
「大義」を実現することができるようになります。
このような、龍の成長過程をたどることにより、私も龍のようにありたいと強く
思います・・・しかし我が身を振り返って見ますと、そこにはいつも「潜龍」の
私がいます。
私は「潜龍」の段階だからこそ、いつも「飛龍」を夢見ることができます。
そして「飛龍」になる為の成長が楽しみとなります。このように考えていると
私の人生、仕事はいつも喜びと楽しみとでいっぱいになります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
「龍から学ぶリーダーの在り方」は「知致出版社主催」による「竹村亜希子先生
の易経講座」の教えの中で私なりに学び感じたことです。
当然、私なりの解釈で書いたものであり、それぞれの立場で意味のとり方も
解釈のしかたも違うものと考えます。
この龍からの学びをもっと深く知りたいと思われる方は、竹村亜希子先生の
著書、「人生に生かす易経」易に学べば人生に大過なし、を読んでいただく
ことをお勧めいたします。
皆様もご自分の龍を大事に育て龍と共に成長することにより、人生と仕事を
大いに楽しんでいただきたく思います。
感謝、有り難うございます。